1:ナジブ・ブケレ大統領(エルサルバドル)
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は、2019年の就任以来、腐敗した政府の立て直しと治安改善を目指し、以下の主要な改革を実施しました。政府の中枢にいた利権を握る者たちを一層し国民の手に政治を取り返したとして高い評価を受けています。
1. 腐敗撲滅と透明性の向上
政府高官の解任と司法改革: ブケレ大統領は、就任直後に複数の政府高官を解任し、司法制度の改革を推進しました。これにより、汚職に関与した公務員の排除と法の支配の強化を図りました。
国際機関との協力: 国際連合や米州機構(OAS)と協力し、腐敗防止のための制度構築や監視メカニズムの導入を進めました。これにより、政府の透明性と説明責任を高めました。
2. 治安対策の強化
「テリトリアル・コントロール・プラン」の実施: ギャング犯罪の抑制を目的としたこの計画では、警察と軍隊の増強、犯罪多発地域への重点的な治安維持活動が行われました。その結果、殺人事件数が大幅に減少し、治安の改善が見られました。つい先日クレイジージャーニーで丸山ゴンザレスさんの回で巨大刑務所に潜入してギャング達を4万人も収容して生涯施設から出られないという衝撃的な回でしたが、あの収容所の運用までの努力をし、国を劇的に好転させたのが、ナジブ・ブケレ大統領なのです。

3. 経済改革とデジタル化の推進
ビットコインの法定通貨化: 2021年、エルサルバドルは世界で初めてビットコインを法定通貨として採用しました。これにより、金融包摂の促進や海外送金のコスト削減を目指しました。
デジタル政府の推進: 行政手続きのオンライン化や電子政府サービスの拡充を通じて、官僚主義の削減と市民サービスの向上を図りました。
これらの改革により、ブケレ大統領は腐敗した政府の立て直しと治安の改善に一定の成果を上げました。
2:ハビエル・ミレイ大統領(アルゼンチン)
アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、2023年12月10日の就任以来、深刻な経済危機に打ち勝つ同国家再建に向けて、以下の主要な改革を実施しました。反グローバリズムを掲げる保守思想のミレイ大統領。
1. 当面健全化とショック療法の導入
ミレイ大統領は、急速に前政権から引き継いだGDPの17%に達する一時中断を削減するため、当面の健全化を最優先課題としました。 具体的には、政府支出の大幅な削減や補助金の見直しを行いましたなど、痛みを伴う改革を断行しました。
2. 醜い改革と行政機構の簡素化
コスト削減策の当然として、税金の種類を多くても6種類に減らし、若干の簡素化を図りました。また、重要な数を半減させるなど、行政機構のスリム化も進めました。

3. 金融政策の見直しとインフレ抑制
大胆な金融政策の改革により、インフレ率と容認の低下に成果が出始めました。これにより、通貨ペソの安定化と投資環境の改善が実現しました。
4. 外交関係の強化
外交面では、中国との関係改善や、米国のトランプ前大統領との良好な関係構築を育て、経済成長の基盤強化を図りました。
これらの改革により、アルゼンチン経済は劇的な回復を改善し、株価の最高値更新や通貨の安定化など、前向きな成果が現れている。率の増加など、国民生活への影響も指摘されている。ミレイ大統領は、この改革が持続可能な経済成長の基盤を築くために必要であるとし、国民に向けて求めている。
3:ジョルジャ・メローニ(イタリア初の女性首相)
ジョルジャ・メローニ(Giorgia Meloni)氏は、イタリアの政治家であり、2022年10月22日にイタリア初の女性首相として就任しました。彼女は保守的な政策とイタリアのアイデンティティを重視する姿勢で知られています。以下に、彼女の思想や功績を詳しく紹介します。
基本情報
生年月日: 1977年1月15日
出身地: ローマ、イタリア
所属政党: イタリアの極右政党「イタリアの同胞(Fratelli d’Italia)」
職歴: 青年期に新ファシズム思想に影響を受けた右派青年団体に参加
ベルルスコーニ政権で青年政策担当大臣(2008年-2011年)を務める
2012年に「イタリアの同胞」を共同設立し、党首に就任

思想
1. 保守主義とナショナリズム
メローニ氏は、「神、祖国、家族」というスローガンを掲げ、イタリアの伝統的な価値観を守ることを主張しています。
グローバリズムに反対し、国民国家の重要性を訴えています。
不法移民の規制を強化し、国境管理を厳格化する政策を支持しています。
2. 経済政策
小規模事業者や中産階級を重視し、税制の簡素化と減税を掲げています。
EUの緊縮財政政策に批判的でありながら、イタリアのEU離脱には慎重な立場を取っています。
3. 伝統的な家族観
LGBTQ+の権利拡大には批判的で、伝統的な家族形態を保護する政策を重視しています。
女性の役割を強調しつつも、フェミニズム運動の一部に批判的です。
4. 欧州政策
EUに対して批判的ではあるものの、完全な離脱は求めておらず、改革を通じてイタリアの利益を守る立場を取っています。
1. イタリア初の女性首相
メローニ氏は、イタリア史上初の女性首相として、イタリア国内外で注目を集めました。この点で、保守的な立場からも女性リーダーの可能性を示しました。
2. 「イタリアの同胞」党の急成長
メローニ氏が党首に就任した当時、党の支持率は数%に過ぎませんでしたが、2022年の総選挙では党を第一党に成長させました。
地道な組織運営や強いリーダーシップにより、右派有権者の支持を集めました。
3. 移民政策の改革
メローニ政権は、不法移民の流入を抑制するために地中海での監視活動を強化し、移民受け入れ政策の見直しを進めています。
4. 経済支援策
インフレやエネルギー価格高騰に対応するため、メローニ政権は国民への補助金や支援策を打ち出しました。
評価と批判
支持:愛国心やイタリアの伝統文化を強調する姿勢が一部の有権者に評価されています。
中小企業支援や税制改革に対する期待が高いです。
批判:一部の批評家は、彼女の思想を「新ファシズム的」と批判し、人権問題や多様性に対する懸念を表明しています。
EUや国際社会からは、彼女の移民政策に対する厳しい視線があります。
まとめ
ジョルジャ・メローニ氏は、イタリアの政治に大きな変化をもたらしたリーダーです。彼女の政策は国内外で賛否両論を巻き起こしていますが、イタリアの保守的価値観や国家主権を強く訴える彼女のリーダーシップは、多くの支持を得ています。今回のトランプ就任式でG7の首脳の中で正式に招待をされているのはメローニ氏だけだという事実。
4:ヴィクトル・オルバン
ヴィクトル・オルバン(Viktor Orbán)氏は、ハンガリーの政治家で、現在の首相(1998–2002年、2010年以降)を務めています。彼はヨーロッパにおける保守主義やナショナリズムの代表的な人物であり、ハンガリーの政治・社会に大きな影響を与えています。以下に彼の思想や功績を詳しく紹介します。
基本情報
生年月日: 1963年5月31日
出身地: ハンガリー、セーケシュフェヘールヴァール
所属政党: 青年民主同盟=ハンガリー市民党(Fidesz)
職歴: 法律家としてキャリアを開始
1988年に民主化運動の中で「Fidesz」を設立
1998年に最初の首相就任、2010年から再び首相を務める
思想
1. ナショナリズム
オルバン氏は、ハンガリーの主権とアイデンティティを最優先に考えるナショナリズムを提唱していて思考や思想は非常にトランプに近い人物としても有名です。

ハンガリーの歴史や文化を守るために、移民や多文化主義に強く反対しています。
2. 「非自由主義的民主主義」
彼は、自身の政権を「非自由主義的民主主義(Illiberal Democracy)」と定義しています。これは、自由主義的価値観(リベラリズム)に必ずしも基づかないが、民主的な選挙で選ばれた政府を重視するという立場です。
3. 反移民政策
中東やアフリカからの難民・移民の流入を制限する厳格な政策を推進。
EUが提案した移民の分担受け入れ制度に強く反対し、「ハンガリーはハンガリー人のための国である」という立場を表明。
4. 欧州懐疑主義
オルバン氏は、EUの中央集権化や規制強化に批判的であり、加盟国の主権を重視する姿勢を取っています。
ただし、ハンガリーのEU離脱(「Huxit」)には否定的であり、EUからの経済的恩恵を認識しています。
5. 保守的価値観
伝統的な家族観を重視し、LGBTQ+の権利拡大には慎重な立場を取っています。
キリスト教的価値観をハンガリー社会の柱として位置づけています。
功績
1. 経済政策
2010年以降、オルバン政権はハンガリー経済の安定化を図り、GDP成長率を向上させました。
法人税を欧州で最も低い水準(9%)に設定し、外国投資を誘致。
家族を支援する政策を強化し、子育て世代への税制優遇措置を導入。
2. 移民対策
2015年の欧州難民危機の際、セルビアとの国境にフェンスを建設し、不法移民の流入を大幅に制限。
ハンガリー国内の治安維持と文化保全を理由に、EUの移民政策に反対。
3. メディアと司法改革
国内のメディアや司法制度を再編し、政府の影響力を強化。これにより、政権の安定を確保しましたが、国際的には「民主主義の後退」との批判を招いています。
4. 伝統的価値観の推進
キリスト教徒の迫害問題に対する支援を表明し、中東のキリスト教徒を保護する政策を推進。
LGBTQ+の権利に対して保守的な立場を取り、同性婚や性教育に関する規制を強化。
評価と批判
評価: 経済成長を実現し、失業率を低下させたこと。
ハンガリーの伝統的価値観や文化を守る政策が一部の国民から支持されている。
強力なリーダーシップを発揮し、政権の安定を維持。
批判: メディア統制や司法の独立性の侵害により、民主主義が後退しているとの批判を国際社会から受けている。
反移民政策やLGBTQ+に対する姿勢が欧州内で「分断を深める」との指摘。
EUからの補助金に依存しつつも、EU政策を批判する姿勢が「二枚舌」として批判されることも
まとめ
ヴィクトル・オルバン氏は、ハンガリーの主権を強く擁護し、保守的な価値観を軸にした政策を推進するリーダーです。一方で、その強権的な手法や自由主義的価値観への挑戦は、国内外で大きな議論を引き起こしています。彼のリーダーシップは、グローバリズムと国家主権の対立が注目される現代において、重要なケーススタディと言えるでしょう。
5:ティノ・クルパラとアリス・ヴァイデル
ティノ・クルパラ(Tino Chrupalla)とアリス・ヴァイデル(Alice Weidel)は、ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD:Alternative für Deutschland)」の共同党首であり、党の中心的なリーダーです。彼らは移民政策や欧州統合に対する批判的な姿勢で知られています。以下に、それぞれの背景や思想、活動について詳しく紹介します。
ティノ・クルパラ
基本情報
生年月日: 1975年4月14日
出身地: 東ドイツ(現在のザクセン州)バウツェン
職歴: 塗装業者、企業家として働いた後、2017年に政治家として活動を開始
政治的背景:
2017年にAfDから連邦議会議員に当選。
2019年に党の共同代表に選出。
思想と主張
1. ナショナリズム
クルパラは、ドイツの伝統的な文化や国民的アイデンティティを強調し、移民政策やグローバリズムに反対しています。
ドイツの主権を守るため、EUの統合に批判的な立場を取っています。
2. 反移民政策
難民や移民の受け入れを制限し、不法移民の送還を強化することを主張しています。
2015年の「移民危機」以降の政府の対応を「国家の安全を危うくするもの」として批判しています。
3. 産業と経済政策
ドイツの中小企業(特に旧東ドイツ地域)を支援し、グリーンエネルギー政策を批判。
ドイツの伝統的な産業(特に自動車産業)を守ることを重視しています。
アリス・ヴァイデル
基本情報
生年月日: 1979年2月6日
出身地: 西ドイツ(現在のバーデン=ヴュルテンベルク州)ギュータースロー
学歴: ビジネスと経済学の博士号を取得(スイスの経済大学)。
職歴: 経営コンサルタントや投資銀行業務を経験した後、2013年にAfDに参加。
政治的背景:
2017年に連邦議会のAfD議員団共同代表に就任。
2022年から共同党首として活動。

思想と主張
1. 欧州懐疑主義
ヴァイデルは、EUの統合が各国の主権を脅かしていると批判し、EUの改革またはドイツのEU脱退(「Dexit」)を視野に入れるべきだとしています。
ユーロ(共通通貨)導入にも批判的。
2. 移民政策
ヴァイデルも移民受け入れ政策に強く反対しており、「ドイツ文化を守る」という名目で移民制限を求めています。
特にイスラム系移民がドイツ社会に与える影響を懸念。
3. 家族政策と社会観
トラディショナルな家族観を推進していますが、自身が同性パートナーとの間に2人の子供を育てている点は注目を集めています。
この背景から、彼女のLGBTQ+政策には矛盾や批判の声もあります。
4. 経済政策
市場経済の自由化を支持しつつも、EUの規制緩和を主張。
国民の税負担軽減とエネルギー政策の見直しを掲げています。
AfDにおける役割
クルパラとヴァイデルは、AfDの党首として党の政策やイメージを統括しています。
AfDの特徴: 移民排斥や反イスラムを掲げる政策が中心。
ドイツ統一後の東ドイツ地域で特に支持が強い。
既成政党への批判や、EUからの独立を求める姿勢が特徴。
議会内の活動: AfDは連邦議会における主要な野党の一つとして、移民政策やエネルギー政策を巡る政府批判を展開しています。
クルパラとヴァイデルは、特に中小企業支援や地方経済の発展を訴え、地方選挙でも一定の支持を集めています。
評価と批判
支持: グローバリズムやEUの一極化に批判的な人々、特に旧東ドイツ地域の労働者階級や中小企業経営者から支持を得ています。
国民的アイデンティティや伝統を守る姿勢に共感する層がいます。
批判: AfDは極右的、排外主義的との批判を受けており、ドイツ国内外で「過激派」と見なされることもあります。
ヴァイデルの過去の発言やクルパラの民族主義的な姿勢が、「民主主義の後退」を招くと懸念されることがあります。
まとめ
ティノ・クルパラとアリス・ヴァイデルは、ドイツの政治において極右勢力を代表する存在であり、移民やEU政策に対する批判を通じて注目されています。彼らの主張は一部の国民から支持を集める一方で、その排外主義的な傾向や過激な政策が多くの批判を招いています。彼らの活動は、ドイツやヨーロッパ全体の政治動向における重要な要素として注目されています。
今回のトランプ大統領の就任式で正式に招待されたのは確実に反グローバリストであり、ドイツから招待されているのは、現首相ではなく野党の党首です。このことからも分かる通り、トランプ政権では左翼思想やグローバリズムの徹底排除なのが明白に見て取れます。今後左に舵を切りすぎている自民党などを米国が本気で相手をしてくれるとは思えない、というのが私の私見です。
最後まで見て頂きありがとうございます。