知っていましたか?世界で最も老舗企業が多い国は日本なのです。しかもダントツに圧倒的に多いんです。私はてっきり中国やイギリスかなと思っていました。創業100年を超える企業が37000社あり、創業200年以上の企業が1300社で、世界全体の65.2%を占めているそうです。
世界最古の企業【金剛組】

金剛組の創設は、聖徳太子が四天王寺を建立する際、百済から招いた宮大工の金剛重光に始まります。 以来、金剛家は40代にわたり家業を継承し、日本の寺院建築に多大な貢献をしてきました。例えば、607年には法隆寺の建設にも関わり、日本の木造建築の頂点を極めました。 また、16世紀には大阪城の建設にも参加しています。凄すぎますよね、あの日本最古の木造建築に携わっていた企業が現存して、本当に技術を継承し続けていることに感動しました。
しかし、時代の変遷とともに経営環境も変化し、19世紀の明治維新期には廃仏毀釈運動により寺院建築の需要が減少し、第二次世界大戦中は軍用木箱の製造で生計を立てるなど、幾度かの危機を迎えました。 それでも、家業を守る意識と技術の継承により、長い歴史を紡いできました。
現代の金剛組
1955年に株式会社化され、寺院建築だけでなく一般建築にも事業を拡大しましたが、1990年代のバブル崩壊後、負債が増加し、2006年1月に経営破綻しました。 その後、高松建設グループの子会社として再編され、現在も寺院の新築や修復工事を中心に事業を展開しています。

金剛組の特徴
金剛組の長寿の秘訣として、家族経営による技術と伝統の継承が挙げられます。代々の当主は、家族内外から適任者を迎え入れ、家名と技術を守り続けてきました。 また、時代のニーズに合わせて新技術を取り入れつつも、伝統的な技法を大切にする姿勢が、長期的な信頼と実績を築いてきました。金剛組の歴史は、日本の建築文化と職人技の粋を象徴するものであり、その存在自体が日本の伝統と技術の継承の重要性を物語っています。
日本に長寿企業が多い理由
1. 地理的・歴史的要因
日本は島国であり、他国との接触が限られていた時期が長く続きました。このため、外部からの影響を受けにくく、国内の企業が安定して事業を継続できる環境が整っていました。 また、他国からの侵略や植民地化を経験しなかったことも、企業の長期存続に大きな影響だと言えるでしょう。
2. 家督相続の伝統
日本では、家業を長男が引き継ぐ家督相続の文化が根付いており、これが企業の長期的な存続を支える基盤となって来たと考えられます。
3. 経営理念と企業文化
多くの長寿企業は、「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)という近江商人の経営哲学を実践しています。これは、取引先や顧客、社会全体にとって良い影響を与えることを重視する考え方であり、企業の信頼性と持続可能性を高めています。 また、長期的な視点でのブランド構築や顧客との信頼関係の構築を重視する傾向があります。これも、いかにも日本的な考え方ですよね、自分だけが良ければいい、という他者を蹴落として自分最優先という西洋的な考え方と決定的に違うところですね。
4. 時代に合わせた柔軟な対応
長寿企業の多くは、時代の変化に合わせて事業内容や構成を柔軟に変化させてきました。帝国データバンクの調査によれば、100年以上事業を継続できた理由として、「取引先・顧客との信頼関係」(73.8%)や「時代に合わせた事業内容・構成の変化」(64.4%)が挙げられています。
5. 地域社会との共生
多くの長寿企業は、地域社会との強い結びつきを持ち、地域の文化や伝統を守り、地域経済に貢献しています。これにより、地域社会からの支持を得て、持続可能なビジネスモデルを構築しています。近年、政府の過度な移民政策により地域の文化や治安、思想思考なども日本的ではないものや考え方を強く否定して、多様性といい海外の考え方を押し付けてきて、それがあたかも正しいかのようにテレビなどで洗脳をし、日本的価値観や文化を破壊していると思いませんか?日本独自の価値観を大切にしたいですね。
様座な要因が組み合わさり、日本には多くの長寿企業が存在していると考えられます。
家訓や理念を大切にする経営、技術や伝統の継承、変化に対応する柔軟性、従業員を大切にする文化等が日本独特な価値観や文化形成をもたらしているのだと思いました。
今回も最後まで見ていただきありがとうございました。