2024年、令和の米騒動は記憶に新しいですよね。24年9月に農林水産省の記者会見で(今後、新米が順次供給され円滑な米の流通が進めば需給バランスの中で一定の価格水準に落ち着いてくるものと考えています。と主張した。【需給バランスの中で】とは供給量が増える、という理屈のもと価格は低下して、落ち着くだろうという見通しであった。だが実際にはそうはならなかったのは、皆さんお気づきの通りである。では何故価格がもとに戻らないのか?それは(需給バランス)の農水省の見通しが甘すぎたのが原因だったことが判明したのだ。
昨年7月に起きた込め不足で前年同月期より40万トン少ない82万トンの在庫しかなく、近年にない低水準となっていました。農林水産省はこれを(猛暑による高温障害)や(インバウンドによる需要増)が影響していると説明しているが、猛暑の年は一昨年が特別という訳では無いのにも関わらず、コメ不足が起きている事自体に、私は不信感を持っていた。そもそも大前提として、この国の政府や政治家を全く信用していないからだ。それはさておき、では何故未だに込めの価格が高止まりしているのか?突き止めて農水省のあまりに酷い、無能さをご紹介します。

日本のコメの価格が高止まりしている理由と米不足の根本的な理由には、需給バランスの変化、農業政策、気候変動、生産コストの上昇など、複数の要因が絡み合っています。詳しく解説します。
1. 日本のコメの価格が高止まりしている理由
(1) 生産量の減少(農家の減少・高齢化)
日本の農家の高齢化(平均年齢67歳以上)により、離農が進み、生産量が減少。
若手の農業従事者が少なく、新規参入が難しい。
農地の減少(宅地開発、耕作放棄地の増加)により、コメの生産能力が低下。
(2) 作付面積の減少と減反政策の影響
かつての「減反政策」により、農家がコメ以外の作物を作るよう誘導された影響が今も続く。
減反政策は2018年に廃止されたが、コメの生産量は簡単に回復できず、作付面積は減少傾向。
作付面積が減ると供給が減り、価格が下がりにくくなる。
(3) 需要減少による影響が限定的(高品質志向)
日本人の米消費量は減少(一人当たり年間消費量は1962年の118kg → 2020年の50kg台)。
しかし、「安い米より高品質の米を選ぶ消費者」が多く、安売り競争が起きにくい。
高品質なブランド米の生産が増え、価格が高止まりしやすい。
(4) 生産コストの上昇(肥料・燃料・人件費)
燃料・電気代の高騰 → 田んぼの機械化が進んでいるため、燃料コストが価格に影響。
肥料価格の上昇 → 化学肥料の原料(リン酸、カリウムなど)は輸入依存度が高く、国際価格の影響を受ける。
農機具の高価格化 → 新しい機械を導入するには多額の資金が必要。
(5) 気候変動による生産不安定化
異常気象(猛暑、豪雨、台風)による収量・品質の低下。
2023年には猛暑で一部の地域で白未熟米(白く変色したお米)が増加し、品質のばらつきが発生。
安定供給が難しくなり、価格の変動要因に。
2. 米不足の根本的な理由
(1) 需要と供給のミスマッチ
米の総生産量自体は減っているが、「売れる米」と「売れない米」の差が大きい。
高級ブランド米は人気があるが、業務用米(飲食店やコンビニが使うお米)は不足。
外食産業の回復で業務用米の需要が急増し、特定の種類の米が足りなくなる。
(2) 生産調整の遅れ
以前の減反政策の影響で、すぐにコメの生産量を増やせない。
農家が急に生産量を増やすには、土地・種籾・肥料・人手が必要だが、それらが不足。
天候による影響もあり、計画通りの収穫が難しい。
(3) 飼料用米への転換
国の補助金政策により、食用米より飼料用米(家畜のエサ用)の生産を奨励してきた。
その結果、「食用米」の生産量が減少し、需給バランスが崩れた。
食用米の価格が高騰する一方で、飼料用米は余っている状況。
(4) 輸入米に依存しにくい事情
日本のコメは「コシヒカリなどのブランド米」が中心で、海外米(タイ米やカリフォルニア米)とは品質が異なる。
消費者が輸入米をあまり選ばないため、国産米の不足を補いにくい。
外食産業などでは一部輸入米を使うが、安定的に供給できるとは限らない。
3. 今後の課題と対策
(1) 農業の省力化・機械化の促進
ドローンやロボット農機を活用し、省力化を進める。
スマート農業で生産効率を向上させ、コスト削減を図る。
(2) 米の需給調整の見直し
飼料用米の比率を調整し、食用米の生産量を適切に増やす。
業務用米の生産強化(価格が安定しやすい品種の栽培促進)。
(3) 若手農家の育成と支援
新規就農者への補助金・支援制度の拡充(設備投資、販路開拓支援)。
大規模農業法人の活用 → 小規模農家の統合で効率化を図る。
(4) 消費拡大策の推進
米粉・加工食品の開発 → パン・麺類の米粉利用を増やす。
米の輸出促進 → アジアや欧米での日本米のブランド化を強化。

4. まとめ
コメの価格が高止まりする理由
農家の減少・高齢化
減反政策の影響と作付面積の減少
高品質米志向と業務用米不足
生産コスト(燃料・肥料・農機具)の高騰
異常気象による生産不安定化
米不足の根本的な原因
需要と供給のミスマッチ(業務用米の不足)
生産調整の遅れ(減反政策の影響)
飼料用米への転換(食用米の減少)
輸入米に頼りにくい状況
今後の必要な対策
スマート農業の導入(省力化・機械化)
需給調整の見直し(飼料用米→食用米の適正化)
若手農家の支援(新規就農者の育成)
消費拡大策(米粉・輸出)
結論:構造的な問題を解決しないと価格高騰は続くと思われる。
日本のコメ価格の高止まりや米不足の背景には、長年の農業政策、人口減少、異常気象などが絡んでおり、すぐに解決するのは難しい。しかし、省力化・効率化・需給調整を進めることで、安定供給を目指すことが求められているでしょう。補足ですがイギリスなどでは、どれだけ国が赤字を出そうが農家を守り、食を守るのが安全保障の一丁目一番地なのだと、私は考えている。国民の生命と財産を守るのが政府の【何より大切な】職務であるはずなのに、思考が損をするだとか、主食を作りすぎているだとか、そもそも70年代に入り農家はトラクターやコンバインを導入することで、それまでより格段に作業効率は上がっている中で、作りすぎている理由で減反政策を推し進めた結果が今に至っているのだが、皆さんはどう思われますか?最後まで見て頂きありがとうございます。